今年の9月で大洲城が復元されて20周年を迎えます。大洲城の天守の復元が始まった時、私は小学生で、天守が完成した時は高校生になっていて、身近で大洲城が復元されるのを目にしてきました。お城好きだったこともあり大洲城に就職し、働き始めて10年になりますが、この片田舎にある復元天守に「一生に一度来るか来ないか」のお客様がほとんどの中、「大洲城に来てよかった」と思っていただけよう、日々業務に携わっています。

　大洲城の魅力は、木造復元されたお城なので、現存のお城ほどの重厚感はありませんが、逆に捉えれば、江戸時代に創建された当時を現代で感じていただくことができると思っています。この魅力を来ていただいた方に随所で楽しんでいただけるように、「おもてなし」にはこだわりをもっています。伊予灘ものがたりの駅での歓迎のお出迎えや旗振りは、諸先輩方が築き上げてきた「おもてなし」の１つです。この「おもてなし」を体験されたお客様で、大洲城のファンになられた方は、数多くいらっしゃいます。お城があるまちで働く誇りとお客様の喜ぶ表情を原動力に、「おもてなし」の心を、これからは後輩職員とも共有し、今の自分の取り組みが新しい世代に引き継がれるよう、今後も頑張っていきたいと思っています。